こんにちは、梨子です。
風邪のひき始めに「葛根湯」が効くといわれていますが、虚弱体質の人は飲んではダメな薬だって知っていましたか?
「葛根湯」は体力のある人向けの薬なんです。
同じ病気でも体質によって処方される薬が変わるのが東洋医学。
今回は東洋医学の病勢判断である、実証と虚証についての記事です。
東洋医学:自分の体質を知って病気の戦い方を知ろう!
今日の記事の内容:
- 「証」とは?
- セルフチェック
- 虚証の注意点
- 実証の注意点
1.「証」とは?
東洋医学では、その時のからだの状態を4つの診断法(望診・聞診・問診・切診)から判断していきます。
ひとりひとりにあった診察や処方をおこなうのに用いられるものさしが「証(しょう)」です。
体質や体力により、「陰証と陽証」「表証と裏証」「実証と虚証」「寒証と熱証」「気虚証・血証・水毒証」などさまざまな証があります。
からだが病気とどんな戦い方をしているかをみるもので、 体質や抵抗力、病気の進行度などをあらわします。
なかでも、病気の勢いに対する抵抗力の強さによって分けるのが「実証と虚証」です。
2.セルフチェック
専門医に判断して貰うのが一番ですが、簡単にセルフチェックをしてみましょう!
体型は?
- 細くて華奢 → 虚証
- 中肉中背 → 中間証
- 筋肉質で体格が良い → 実証
声の大きさは?
- 低くて小さい → 虚証
- 普通 → 中間証
- 高くて強い → 実証
顔色は?
- 青白い、黄色い → 虚証
- 普通 → 中間証
- 赤い → 実証
運動すると?
- 疲れやすい → 虚証
- 普通 → 中間証
- 疲れにくい → 実証
食欲は?
- あまりない → 虚証
- 普通 → 中間証
- いつもある → 実証
お通じは?
- 軟便、下痢気味 → 虚証
- 普通 → 中間証
- 便秘気味 → 実証
性格は?
- 消極的 → 虚証
- 普通 → 中間証
- 積極的 → 実証
理想的なのは「中間証」、虚証が強くても、実証が強くても病気になりやすいので気をつけましょう。
3.虚証の注意点
必要な物質や活動が不足した、パワーが足りない状態
胃腸が弱いなど虚弱な人が多い傾向があり、抵抗力が弱いです。
抵抗力が衰えていると、弱い邪気であっても負けて、病気になってしまいます。
慢性的な症状を訴えることが多く、病気になっても症状の出方は比較的穏やかです。
パワーが足りない状態なので、必要な物質や活動を補う必要があります。
弱っている機能をまず休ませて、生命力を普段から丈夫にしていきましょう。
4.実証の注意点
不必要な物質や活動が過剰で、パワーが有り余った状態
比較的丈夫で、実際は疲れていても疲れを感じにくい傾向があり、抵抗力が強いです。
抵抗力が十分に強ければ、弱い邪気くらいでは、病気になりませんが、強い邪気に会うと正気と邪気が激しく戦い病気になります。
普段は元気ですが、ひとたび崩れると急激な症状があらわれる傾向があります。
疲れをあまり感じない分、つい無理をして体に負担をかけてしまいます。
パワーが有り余った状態なので、「自分には何が過剰か」ということをかえりみて、バランスを整えましょう。
まとめ
自分が虚証か実証かを知っておくと、漢方薬を選ぶ時に役にたちます。
虚証の人が強い薬を飲むと体が負けてしまいます。
強すぎても弱すぎても体には負担がかかるので、中間を目指しましょう!
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